脳卒中を発症しやすい病気は?脳卒中リハビリ | update: 2023.01.12
はじめに
代謝疾患とは生活習慣病として知られる糖尿病、脂質異常症、高尿酸結晶(痛風)などが代表的な疾患です。代謝疾患は脳卒中発症の危険因子であると言われています。
メタボリックシンドロームとLDLコレステロール高値が重なると脳梗塞の発症リスクは3倍以上に、メタボリックシンドロームと糖尿病が重なると脳梗塞の発症リスクは5倍以上に高まるという研究データがあります。
糖尿病と脂質異常症による脳卒中危険因子のメカニズム
それでは、糖尿病と脂質異常症が脳卒中の危険因子となるメカニズムについての研究を紹介します。
- 血糖値が高くなると:Miyoshiらは高血糖により血管の内側にある細胞が血管内皮の炎症を起こすことで血管合併症の病因に深く関与する分子機序を明らかにしました。
- 高LDL状態になると:山田らによるとLDLコレステロールが血管壁へ取り込まれ、泡沫細胞を形成することにより粥状動脈硬化を進展させる作用が報告されました。
これらの様なメカニズムにより血管系への侵襲が加わり、脳血管が破綻し、脳卒中を罹患する可能性が高くなると考えられています。
代謝障害に対する脳卒中予防の効果
以上の事からも脳卒中発症のリスクを低減するためには、糖尿病や脂質異常症の治療は重要であることがわかります。では、どのように防いでいく必要があるでしょうか。
糖尿病では血糖コントロールに加えて、厳格な血圧コントロールにより発症が44%低下したという研究報告があります。
また、血糖や脂質、血圧などを包括的に治療を行うことで、脳血管を含む心血管疾患のリスクがそれぞれ約25%減少したと報告されています。
以上の様に、糖尿病や脂質異常症などの診断がされている場合にはそれらの治療をきちんと行う事が重要です。
ありがとうございました。
株式会社 紡(つむぐ)
作業療法士
畠朋成
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